冷凍しじみの3つのメリットと冷凍保存のコツとは?

しじみは肝機能を強化してくれる効果の高いオルニチンを始め、ビタミンB12やタウリン、鉄分、亜鉛などのミネラルが豊富に含まれています。 ですが、効果を得るためにできるだけ毎日摂りたいと思ったところで、中々難しいです。

そんな時にはしじみを殻ごと冷凍保存してしまいましょう。 お肉やお魚などは冷凍保存をすることで味や品質が落ちるといわれることが多いですが、しじみは違うのです。 今回は、冷凍しじみの3つのメリットと冷凍保存のコツをご紹介していきます。

しじみを冷凍保存する3つのメリットとは?

生ものを冷凍保存すると買ってきたばかりの時の新鮮さが失われるとか、味や旨味が落ちるなどといわれています。 しかし、しじみは冷凍保存をすることによって3つのメリットがあります。

それはしじみの代表的な栄養価であるオルニチンが増え、旨味が増えること、手軽に使えることの3つです。 一つずつ詳しく見ていくことにしましょう。

オルニチンの栄養価がアップする

しじみは生の状態より冷凍保存することによって栄養価が高まるのですが、この研究結果は「青森産業技術センター」が発表しました。 しじみを-4℃で冷凍すると、しじみの栄養価であるオルニチンが増加するとされています。

オルニチンはアミノ酸の一種で、肝臓の働きを強化することで、二日酔いの解消や疲労回復、アンチエイジングやストレス解消にも効果を発揮します。 しじみを冷凍することによって、生のしじみよりもオルニチンの栄養価が8倍にアップするのです。

ただし、実験の結果ではしじみを冷凍するとオルニチンが増えることが証明されていますが、どのような原理で栄養価が増えるのかは判明していません。 そして、同じ貝類でもあさりやハマグリは、冷凍してもオルニチン量は変わりません。

旨味成分も同時にアップする

しじみには旨味成分として、コハク酸やグルタミン酸、アラニンが含まれています。 冷凍することによってしじみの細胞が壊れるため、ここから旨味成分が増えていくのです。 そのため、生のしじみをそのまま食べるよりも、先に冷凍しておく方が旨味が増して、おいしいしじみが味わえます。

いつでも気軽に使えて便利

しじみを冷凍保存するときには、砂抜きをしっかりしてから冷凍します。 そして冷凍保存したしじみは2ヶ月間おいしく頂けますので、食べたいと思ったときにすぐに使える便利さがあります。 調理するときも解凍の必要がなくそのまま使えます。

しじみを冷凍保存するときのコツ

青森産業技術センターの実験でわかったように、しじみは-4℃で活発にオルニチンが増えます。 そのため冷凍保存するときもこの温度を保つのがいいのですが、家庭の冷凍庫の温度は-18℃といわれています。 そして、扉を開閉することで一定の温度を保てません。

ですができるだけしじみをおいしく、栄養価を損なわずに頂くための冷凍保存のコツがあります 。 買ってきたものをそのまま冷凍庫に入れればいいわけではなく、手順を踏む必要があります。

砂抜きをしっかりする

しじみを砂抜きするときには塩分濃度1%程の塩水で砂抜きします。 ボウルとザルを用意して、ザルにしじみを入れたら、塩水の入ったボウルに浸けます。 このとき完全に浸かることのないようにするのがポイントです。

完全にしじみが塩水に浸かってしまうと、酸欠を起こして死んでしまうためです。 その後新聞紙などをかけ、冷暗所に置きます。 夏場で3~4時間、冬場で5~6時間くらいです。

キッチンペーパーで包んでしばらく放置する

砂抜きが終わったらすぐにジップロックに詰めるのではなく、しじみをよく拭いたらキッチンペーパーに包み、3時間くらい放置しておきます。 このように水を切って乾燥させることで、しじみにストレスを与えることができ、旨味成分が増えるのです。

ジップロックに詰めて真空状態で冷凍保存する

放置しておいたしじみを1回分ずつ小分けにしてジップロックに入れ、ストローなどで中の空気を吸ってしっかり真空状態にしましょう。 そしてじっくり凍らせることにより、細胞組織が壊れ、コハク酸やグルタミン酸などの旨味成分が増えます。

調理をする際は自然解凍などはせずに、冷凍したままのしじみをそのまま調理するのがポイントです。

まとめ

しじみは冷凍保存することにより、生の状態よりもオルニチンが増え、コハク酸やグルタミンなどの旨味成分も増やすことができておいしくなります。

また、しじみの砂抜きをしっかりして、正しい手順を踏んで冷凍保存することで、食べたいときにすぐに食べられるメリットがあります。 しじみを上手に冷凍保存することで、しじみに含まれるオルニチンを効率よく摂るようにしましょう。