睡眠の質を向上させるにはしじみが効果的!?

毎日しっかり眠っているつもりなのに、眠気や疲れが取れないときは、睡眠の質が良くないのかもしれません。 睡眠は長く取ればいいというものではなく、しっかり熟睡できているのか?ということがとても大切です。

それではどうしたら睡眠の質が上がるかというと、先ずは体や心の疲れを取って解消することが優先です。 そのために効果的な食材にしじみがあります。

今回は、しじみに含まれる栄養成分が睡眠の質を向上させる理由をご紹介していきます。

睡眠の質が悪くなる理由とは?

厚生労働省の「国民健康・栄養調査(2011年)」によりますと、日本人の実に半数以上が「朝の目覚めが悪い」「熟睡できない」「寝付きが悪い」などの症状に悩まされていると報告されています。

私たちの睡眠の質が悪くなる原因として、枕の高さが合わなかったり、食事が悪かったり、寝る間際までスマートフォンやパソコンを見ているせいで、光の刺激を受け続けているなどが挙げられます。 その他にもっと深い原因として、体の疲れや精神的ストレスがあります。

しじみに含まれるオルニチンが睡眠の質を向上させる

オルニチンを摂取することで、睡眠の質が向上したという実験が報告されています。 これは、勤労者で疲れ気味の男女22名に行われた実験で、1週間のうち2回、オルニチン800mgとプラセボ(偽薬/オルニチンの入っていない試験食品)を摂取して就寝した翌日の結果です。

オルニチンを摂取したグループの方が、目覚めが良くなり、熟睡することができたなどの結果が出ました。

オルニチンが睡眠の質を高める理由とは?

上記の実験では、実際にオルニチンを摂取したグループの方が睡眠の質が向上したと報告されていますが、では、具体的にオルニチンの何が睡眠の質を高めるのでしょうか? 私たちの睡眠の質が悪くなる原因として、疲労が溜まっていることや、精神的なストレスを抱えていることがあるとわかりましたが、これは、体内の疲労物質であるアンモニアが溜まっていることが関係しています。

しじみに含まれている栄養成分の中でも、アミノ酸の一種である「オルニチン」は、体内に蓄積されたアンモニアを無毒化してくれるオルニチンサイクルを活発にしてくれます。

疲労回復を改善する

体の中に疲労物質といわれるアンモニアが溜まってしまうと、どんどん疲労が蓄積されてしまい、睡眠の質を低下させます。 そのため速やかにアンモニアを無毒化して排出する必要があります。

しかし、肝臓の機能が低下してしまうことで、オルニチンサイクル(尿路回路)がうまく働かず、アンモニアをきちんと無毒化することができなくなってしまうのです。

こんな時にオルニチンを摂取することで、肝臓の機能を強化し、オルニチンサイクルを正常に働かせることができるようになります。 オルニチンサイクルが正常に働けば無毒化されたアンモニアを排出し、疲労感や倦怠感をなくすことができます。

疲労感がなくなれば睡眠の質も向上することに繋がるのです。

精神的ストレスに効果を発揮

精神的ストレスを感じたときも、私たちは心配や不安でよく眠れなくなったり、寝ている途中で目が覚めてしまったりすることも多いでしょう。 このような精神的ストレスは、酷くなるとうつ病や睡眠障害を引き起こすので大変危険です。

この精神的不安やストレスに対しても、オルニチンは効果を発揮します。 私たちがストレスを感じると、ストレスホルモンであるコルチゾールがたくさん分泌されます。

私たちが熟睡するためには「セロトニン」というホルモンが必要ですが、コルチゾールが増えるとセロトニンが減ってしまい、睡眠障害に繋がります。 これもオルニチンを摂取することで、コルチゾールを減らしてくれる効果が期待できることがわかっています。

また、しじみに含まれるカルシウムも、イライラや精神的な不安を和らげてくれる効果が期待できるので、オルニチンと併せてストレスを解消し、睡眠の質を向上させます。

まとめ

しじみに含まれるオルニチンは、疲労回復や二日酔いの予防に効果が期待できることはよく知られていますが、疲労を解消することで質の良い睡眠に繋がることがわかりました。

また、体の疲れだけではなく精神的なストレスや不安など誘発してしまう、コルチゾールの分泌も減らしてくれる役割があることで、オルニチンは睡眠の質を高めるといわれているのです。