しじみとあさりの違いとは?大きさや形、生息地から旬まで徹底解説!

しじみは小さくてあさりは大きな貝ということは見た目でわかりますが、しじみとあさりは似ているようで全く違う貝なのです。 そこで今回は、しじみとあさりの大きさや形の違いはもちろんのこと、生息地や旬、栄養価までわかりやすくご紹介します。

しじみもあさりも二枚貝!大きさや色の違い

私たちが見た目でわかる違いは大きさや色ではないでしょうか?しじみもあさりも「二枚貝」といわれる貝で、2つの貝殻が対になって一つの貝になっています。 大きさや見た目については次の通りです。

しじみ

2~3cmほどの小さな貝で丸みを帯びていて、色は主に黒色が多いです。 時々茶色のしじみもあり、表面には細い筋があります。 しかし、ザラザラした感触はありません。

あさり

しじみと比べると一回り大きい4cmほどの大きさで、主に黄色みを帯びた茶色や幾何学模様のような柄の入っているものが多いです。 表面はザラザラしていて楕円形をしています。

分類や生息地の違いとは?

しじみもあさりも貝ではありますが、生物学上の分類や生息地が全く違います。 細かい分類は次のようになっています。

しじみ

シジミ上科シジミ属でヤマトシジミやマシジミ、セタシジミなどの種類がありそれらの総称を指します。 生息地は沼や湖、川の河口などの淡水や、淡水と海水がぶつかる汽水域です。 塩水濃度が0.3~1%程の所でしか生息していません。

あさり

マルスダレガイ上科マルスダレガイ科アサリ亜科で、生息地は海です。 砂浜で潮干狩りをすることで獲れることがよく知られています。

あさりは塩分の多い干潟(塩分濃度3%以上)を好むことから砂をよく吐きますが、しじみはあさりのように砂を吸っているというよりも、身の表面に砂が乗っている感じなので、あまり砂を吐きません

砂抜き方法の違い

上記のように、あさりとしじみは塩分濃度の違う場所で生息しているために、料理の時の砂抜き方法にも違いが出てきます。 一般的にあさりの砂抜きは塩水と決まっていますが、しじみは真水か0.3~1%の塩分濃度の塩水で砂抜きします。

また、しじみはお湯の中で口が開くまで火を通すことで簡単に砂が抜けます。 しかしあさりの場合は、20度くらいの塩水で2~3時間しっかりと浸けておく必要があります。

どの季節が美味しい?しじみとあさりの旬とは?

しじみとあさりを美味しく頂くための旬も気になりますよね?一般的に貝の旬は、貝が産卵の前に栄養を蓄える時期が、もっとも身がぷりぷりして美味しいといわれています。

しじみ

3~5月となっていますが、「土用しじみは腹薬」とか「寒しじみ」とも呼ばれるように、夏でも冬でも旬とされていることから、正確にはどの時期が旬なのかは定かではありません。 スーパーではいつでも手に入りやすいイメージがありますよね。

あさり

春と秋に産卵することから3~4月と9~10月が旬といわれています。 このようにある程度の時期は決まっていますが、あさりも年中出回っているイメージがありますね。

健康促進に!しじみとあさりの栄養価の違い

しじみもあさりも多少の含有量の違いはあっても、タンパク質、ビタミンBやミネラル分を含んでいます。 しじみとあさりの栄養素の中で代表的であり大きな違いに、

  • しじみにはオルニチン
  • あさりにはタウリン

があります。 それぞれの栄養価を見ていきましょう。

しじみのオルニチンと栄養価

オルニチンはアミノ酸の一種で、体内でアンモニアを解毒することから、肝臓の機能を高めることで疲労回復に効果が期待できることが知られています。 しじみが二日酔いにいいとされているのも、オルニチンの効果で、肝臓でのアルコール分解を助けるといわれていることからです。

その他、鉄分も豊富なので貧血予防に効果を発揮し、旨味成分の「コハク酸」は血中コレステロールを減らすといわれています。 しじみの美味しさはこの旨味成分にあるのですね。

あさりのタウリンと栄養価

タウリンはミネラルの一種で鉄や亜鉛と共に、コレステロールを下げて、動脈硬化や高血圧を改善する働きや滋養強壮に効果があるといわれています。

また、鉄分は血液を作り出すのに効果を発揮する上、あさりに多く含まれるビタミンB12も、赤血球を作り出す働きを促すので、貧血予防に効果が期待できるといわれています。

まとめ

普段お味噌汁などでよく食べるしじみとあさり、その違いが理解できたでしょうか?しじみもあさりも二枚貝には変わりないのですが、その形や大きさから生息地、旬や栄養価までさまざまな違いがあることがわかりましたね。