日本のしじみ漁獲量は何位?輸入されるしじみの原産国

しじみは日常的に疲労が溜まっている方や、お酒をたくさん飲む方などに有効で、疲労回復や二日酔いの解消に、効果が高いことでよく知られています。 私たちが普段手に入れやすいしじみは「ヤマトシジミ」と呼ばれる種類で、実際にはその他にもマシジミ、セタシジミとタイワンしじみなどが存在しています。

ヤマトシジミは日本だけではなく、中国や韓国などでも生産されていて、最近では産地偽装問題が浮上しています。 国産のしじみと輸入のしじみとは区別がつかないのでしょうか?今回は、輸入されるしじみの原産地をご紹介していきます。

日本のしじみ輸入先4か国

しじみの生息地は淡水と海水が混ざったエリアである「汽水域」です。 日本では、島根県の宍道湖、青森県の十三湖などが有名です。

しじみが育つためには、塩分濃度が0.3~1%ほどのきれいな水でないとならない上、収穫するためには漁業権が必要です。 日本では昔は綺麗な川や湖が多かったのですが、環境破壊などによって川や湖が汚れてしまったり、日本経済が成長するにつれてしじみの乱獲が行われたりして、次第にしじみの漁獲量が減少してしまいました。 それでも日本の世界のしじみ漁獲量は2位でした。

そのため国産のしじみの値段が高騰し、輸入物のしじみに頼ることとなったのです。 ヤマトシジミは国産でも輸入物でも区別をつけるのが難しいため、産地偽装の問題が取りざたされたりしました。 輸入されるしじみの原産地には以下の4つが挙げられます。

中国

中国のしじみは、2007年までは日本への輸入国第一位でした。 しかし、次第に環境が悪くなってきたことや、しじみの乱獲による理由から、2008年には輸入全盛期の1/10まで落ち込みました。

台湾

台湾はヤマトシジミではなくタイワンシジミが多く生産されています。 世界のしじみ漁獲量のランキングでは日本に次いで3位です。 タイワンシジミとヤマトシジミの区別をつけることは難しいのですが、価格が安いためにタイワンシジミを選ぶ人も増えています。

韓国

韓国は世界のしじみ漁獲量の4位です。 中国や北朝鮮に次ぐ輸入国でありましたが、中国と同じく、環境が劣悪でシジミの乱獲によりその数もかなり激減してしまいました。

ロシア

ロシアは世界のしじみ漁獲量5位です。 中国や韓国に比べると少ない輸入量でしたが、中国の環境が悪くなってシジミの漁獲量が激減したことにより、現在ではロシアからの輸入シジミが多くを占めています。

ロシアのしじみが獲れる場所は日本と同じく汽水域ですが、日本のしじみの産地として有名な宍道湖に似た地形の海岸で獲れます。 真水と海水が入り込む汽水域なので大粒のうまみのあるシジミに育ちます。

世界のしじみ漁獲量には北朝鮮が入っていませんが、昔は中国や韓国と同様に輸入されていました。 しかし、2007年以降に輸入が禁止になり、現在では一切北朝鮮からのしじみは入ってきません。

輸入しじみは国産より劣るのか?

中国や韓国などから輸入されているしじみと聞くと、中国での食品や汚染問題などが思い浮かんでしまい、そんなしじみは食べられないと思ってしまうかもしれません。

実際に、輸入したしじみをその国の産地の名称にしないまま、日本国産と偽装して販売されていたなどの事件も頻繁に起こっています。 そして、私たちが手に入れやすいヤマトシジミも、国産と輸入しじみでは区別がつかないのが現状です。

しかし、輸入しじみだからといってしじみ自体に含まれているオルニチンやタウリン、ビタミンB群やミネラルなどがなくなるわけではありません。 輸入しじみは国産と比べて安いこともありますので、むやみに避けることなく、上手に利用していくといいのではないでしょうか。

まとめ

しじみは肝機能を向上させて二日酔いを改善する効果があり、ダイエットや美肌効果など、女性にも嬉しい効果が期待できます。 日常的にしじみを摂りたくても、値段が高くて気軽に摂れないという場合でも、輸入のしじみであれば国産と比べて値段も安いので、いざというときは利用するのも一つの方法でしょう。