日本で獲れるしじみの生息地と産地・選び方までご紹介!

しじみはスーパーや魚屋さんで気軽に買うことができる上、しじみに含まれる代表的な成分「オルニチン」は、疲労回復や二日酔いの解消に効果が期待できることが知られています。

このように、私たちにとって大変身近な食材であるしじみですが、しじみは一体どこで獲れるのか知っていますか?国産のしじみには3種類がありますが、そのうち「ヤマトシジミ」と呼ばれる種類が、私たちがよく目にするしじみなのです。

今回は、そんなヤマトシジミが国内のどこで獲れるのか、おいしいしじみの選び方もともにご紹介していきます。

しじみの獲れる場所はどこ?

しじみは二つの貝殻が対になって一つになっている二枚貝と呼ばれる種類です。 しじみの種類には大きく分けて3種類あり、マシジミ、ヤマトシジミ、セタシジミです。

このうち私たちがよく目にするしじみは「ヤマトシジミ」と呼ばれる種類です。 ヤマトシジミは、淡水と海水がぶつかり合うエリアである汽水域という場所に生息しています。 ちなみにマシジミは淡水に、セタシジミは琵琶湖に生息する固有種といわれています。

ヤマトシジミはオスとメスとで分かれており、春から夏にかけて産卵しますが、しじみの旬は夏の「土用しじみ」と冬の「寒しじみ」と2回あります。

国内で獲れるしじみの産地とは?

ヤマトシジミの水揚げ量が最も多い2大産地といえば島根県の宍道湖(しんじこ)と青森県の十三湖です。 それぞれの湖で獲れるしじみについて詳しく見ていくことにしましょう。

島根県の宍道湖

宍道湖は島根県の東部に位置しており、潮の満ち引きや降雨などのさまざまな要因により、塩分濃度が変化していきます。

宍道湖に生息するしじみはこのような環境の変化に対応できるように、体内グリコーゲンを分解するため、しじみ独特の旨味成分であるコハク酸が増加します。 また、内臓が発達することで大粒で旨味のあるおいしいしじみとなります。

青森県の津軽半島・十三湖

青森県の津軽半島・十三湖も、淡水と海水の混ざり合う汽水域で自然の栄養をタップリ含んでいます。 そのため、タンパク質やグリコーゲン、アミノ酸、ビタミンやミネラルが豊富なおいしいしじみが育つのに、最適な水質なのです。

その他の有名なしじみの産地

北海道・東北

パンケ沼、網走湖、石狩川、天塩川、北上川(宮城県)、阿賀野川(新潟県)小田原湖・高瀬川(青森県)、八郎湖(秋田県)

北関東

個沼湖(茨城県)、利根川(千葉県)、諏訪湖(長野県)、江戸川、中川(東京都)

四国

四万十川、吉野川、仁淀川(高知県)、木曽三川(木曽川・長良川・揖斐川)

おいしいしじみの選び方5つのコツ

現在しじみは国産だけではなく、中国産や韓国産、台湾産などが販売されています。 国産と比べるとやはり安く手に入りますが、品質上の問題も見逃せないので、国産のしじみを選ぶようにするといいでしょう。

しじみはどれを見ても同じように見えますが、身の肥えたおいしいしじみを選ぶためには5つのコツがあります。

  • しじみの表面の色つやがきれいで黒褐色が濃いもの
  • しじみの口が開いていなくしっかりしまっているもの
  • 殻に傷がついていないもの
  • しじみの口や水管を触って反応が見られるもの
  • 水に入れるとすぐに水管をだすもの

しじみの殻が空いているものは死んでいる可能性が高いので、新鮮なしじみとはいえません。 できるだけ触って確かめるようにするのが、おいしいしじみを選ぶコツです。

まとめ

日本の代表的なしじみの産地は、島根県の宍道湖と、青森県の十三湖です。 宍道湖のしじみは大粒で、旨味成分であるコハク酸を多く含んでいます。 十三湖はしじみの生育に最適な水質で、栄養価の高いしじみが採れます。

その他、日本には東北や関東、四国などの各地に有名なしじみの産地があります。 有名な産地のしじみは、栄養価が高く品質も良いので、購入する際には産地もチェックしてみてください。

また、産地直送で冷凍や生のしじみを通販で販売している場合もあります。 スーパーに置いていない、現地に行くのが難しいという人は利用してみるのも良いでしょう。

しじみはスーパーなどで手に入りやすい食材なので、しじみの旬の時期に、国産の新鮮なものを正しく選んで、食べましょう。 選ぶ際には殻がしっかりと閉じていて、貝殻の色艶が良いものを選びましょう。 実際に触ってみて、反応があるか確かめてみるのも良いです。